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大家一家・父、最近、姿が見えない
しょっちゅう庭でガタガタと大騒ぎをして、家を出たり入ったりしていた大家一家・父の姿が全然見えない。
この人もなかなかギャング特有の自分の感情をうまくコントロールできず、しょっちゅうボロを出してしまう人だ。
そして大家一家・母も面白いほど感情に振り回される人だ。
…そうりゃそうだ
自分の感情ぐらいうまくコントロールできていたら、おかしなディバイスを24時間振り回して、自分の人生を楽しむことを無駄にするなんて、無駄極まりないことはしない。
一説によると、ギャングになる人たちはマインドコントロールされている、と言っている。
激同だ。
このふたり、そして娘もそうだが、おかしな目つきだ。
人間らしい感情のこもった目ではない、ということだけははっきり言える。
さて、大家一家・父は何をしているのか??
秘密基地にこもって、ディバイスの勉強をしているのかもしれない。
ちょっと前になるが、この父、自分の部屋の前に例のごとく白い大きなワゴン車をおかしな角度で停めて、角度調整をしてみたがどうもうまくいかない。
運転席に座り込み、マニュアルらしき白い紙を広げて熟読。
そしてエンジンをかけたり、あっちこっちのつまみをいじっていた。
やはり、ギャングのテク男はみんな10代らしき少年ばかり。
そんな中、昭和なオヤジはものすごい必死でついていこうとしているのだろう。
最初のうちは、ワゴン車の中に若いテク男を乗せて、こっそり荷物の出し入れのフリをして、自分の家の中に招きいれ、電磁波兵器の使い方、またはターゲットが何を使ってシールドしているのかを見極める技を教わっていた。
いつも不思議に思うが、このギャングたち、なぜかわざと大きな声でキーワードを言う。
だから、まねして同じことを繰り返して大声で言ってやる。
そんなことをしていたら、大声で話さなくなった。
この父、このブロック界隈では、若いメキたちに敬意を持って接しさせているが、所詮は昭和な人間。
影では見切られているのを、ひしひしと感じてしまう。
仕方ない、ギャングといえど当然の人間関係が成り立つものだ。
「オレのことを尊敬しろよ!」
なんて、苦しさ紛れに隣の若いメキに言っていたのが記憶に新しい。
そう、思うように攻撃できないのだ…
若い人間のように、デジタルな感覚というのが薄いためだ。
アドリブが利かないというか、融通がきかずマニュアルを応用できない…
人間としては致命的だ。
そう、だから何をやっても、どんどん人においしいところを持っていかれる。
ギャングになる人間は
自尊心が極めて薄い人間
だそうだ。
言われなくても、見てれば誰でも感じることだ。
だから、こんな道で必死になってしまうのだ。
自分を認めてもらえない、が、世間一般の世の中では価値が認めてもらえない。
こんなくずばかりの世界でなら、自分は結構いけているかもしれない、なんて思ったりしたのだろうか…
近頃、テク男が現れない。
間違っても、この昭和な父が技術、知識を習得したわけではない。
見切られたのかもしれない
そりゃ相当なショックだろう。
だってギャング活動をすることによって、自分はイケてると感じられると信じていた唯一の方法なのだから。
この道でも、誰にも相手にされなくなったら…
彼は生きていく理由がなくなってしまう。



